Sticky Note

備忘録、アニメ・漫画の感想・考察など

【感想】マギアレコード 浅き夢の暁

・アニメ『マギアレコード』とは

弱者の物語。(と私は捉えています)

黒江というキャラが残した爪痕が大きかった。
黒江はまどマギ世界の「弱者」であり、その弱さは共感できる人が少なくないものだと思う。
「コネクト」したいけどできない。差し伸べられた手をとれない。差し伸べた手を繋いでおけない。
弱く孤立した魔法少女(=マギウス、黒江)と、弱いけどコネクトする魔法少女(=みかづき荘、いろは)の対比が印象に残った。


まどマギは、まどマギ世界における魔法少女特異点たる鹿目まどか明美ほむらを中心とした物語であり、その周辺人物も主役級のキャラだと感じる。一方で、脇役にもなれないような、有象無象の、その他大勢の、名もなき魔法少女まどマギ本編の画面外には存在している。彼女らは誰に知られるでもなく魔法少女になっては魔女になる。

その弱者として代表的に描かれたのがマギレコの黒江だと思う。
(思えば、黒江だけでなく、一期から弱い魔法少女にクローズアップしていた。いろは、かえで、自身が好きじゃないレナの存在。二期では最強と強がっていたつるのの弱さも描かれた。)
マギレコはまどマギの外伝として、まどマギ世界の裏で死んでいった無数の魔法少女達に焦点を当てた物語であり、まどマギ世界を外へと押し広げてくれた。


・コネクトが軸<工事中>
みかづき組がコネクトする一方で、マギウスはコネクトしていなかったように思う。マギウスは弱者団体であるが、彼女らのほとんどは「黒羽根」という記号であり、無機質な描かれ方をしているように感じる。みふゆも組織内においてある程度地位が高そうに見えるが、計画のカヤの外だったようだ。そのような風土なので、黒羽根や幹部達はコネクトするには至らなかったのではないか。
コネクトは「ツルノチャンハサイキョー」でも描かれたように、相互理解をも表す要素に感じる。知った気になって、手をつなごうとして、相手を傷つけて、そういった過程がコネクトを通じて描かれていた。